大切なご家族であるペットが亡くなった場合には、しっかりと弔いたいことと思います。近年では犬や猫以外のペット葬儀やペット霊園への関心が高まっています。
しかし、ペットの種類によっては火葬できない種類や注意が必要な種類、亡くなった後に手続きをしなければならない種類などがあります。亡くなったペットをきちんと供養してあげるためにも、これらの決まりをきちんと理解しておくことが大切です。
ここではペットの種類ごとに、亡くなった後の対応方法をご紹介します。
目次
ペットが亡くなったときに必要な手続きや火葬に規制があるペット
ペットの種類によっては、亡くなった際に手続きをする必要のある場合や、火葬の可否が異なる場合があります。ご自身のペットがどの種類に該当するのかきちんと確認しておきましょう。
ペットが亡くなったときに必要な手続き
ペットとして飼える動物の中には、亡くなった際に死亡届などの手続きが必要になります。それらは以下の法律によって定められています。
▼狂犬病予防法
狂犬病予防法とは、名前の通り狂犬病の発生を予防し蔓延を防止するための法律です。飼っている犬が亡くなってしまった場合、死亡届の提出が義務付けられています。
届出の事項は以下のようになります。
・飼い主の住所氏名
・犬の死亡年月日と登録番号
死亡届を提出する際に鑑札および注射済票を返却するので用意しておきましょう。届け出は直接保健センターなどへ出向く方法とホームページから電子申請する方法があります。犬が亡くなった時には必ず届け出を行うようにしましょう。
▼動物愛護管理法
動物愛護管理法とは、動物の愛護と適切な管理をすることを目的とした法律です。この法律によりライオン・トラ・ワシ・タカなどの猛獣に分類される動物が死亡した場合、手続きが義務付けられています。
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特定動物が亡くなったときには、死亡届ではなく飼養・保管数増減届というものを提出します。提出先は各都道府県で定められた場所へ提出します。自治体によって異なってくるため事前に確認が必要です。 |
火葬に出せないペット
条約で輸出入を禁止されているペットは火葬することができません。しかし、規制が適用される前に飼い始めていたという場合には火葬することができます。
めずらしいペットを飼う際には規制がないかどうかを調べておく必要があります。
また、牛や豚や鳥、馬やヤギや羊などは伝染病や感染病を防ぐため死亡獣畜取扱場で火葬します。
ですがこれらの動物をペットとして飼っている場合には火葬を行うことができます。
一度自治体へ確認しましょう
基本的には以上のような決まりがあります。しかし細かい手続きの方法や内容は自治体によって異なる場合があります。
あらかじめご自分のペットがどの種類に該当するのかを把握しておき、ペットが亡くなり手続きをする際には一度お住まいの自治体へ問い合わせて確認しましょう。
火葬できるペットの種類
ペットブームに伴いペット葬儀業者の数が増え、その営業地域は全国をカバーしています。個別火葬などの様々な火葬サービスも展開され、最近では色々な種類のペット火葬にも対応しているようです。
ただし、種類によっては火葬時に気を付けなければならないポイントがあります。
大切なペットが亡くなったときにきちんとした火葬でお別れできるようしっかりポイントを押さえておきましょう。
犬,猫
犬は小型犬から大型犬までどのようなサイズであっても火葬できます。しかし、サイズによって値段が大きく変わってくることもあるため、注意が必要です。
猫は犬と比べて種類によるサイズの差があまりないため、料金が大きく変わることはあまりありません。
お供え物の素材に注意!
犬や猫の火葬を行う場合には、人間と同じように思い出の品を添え一緒に火葬することができます。生前好きだったおやつやペットの写真、お花などを一緒に添える方が多いです。 |
しかし、金属類やプラスチック類を火葬することはできないため、おやつを添えるときには容器から出した状態で添えるようにしましょう。
ハムスターなどの極小動物
ハムスターのような極小動物であっても火葬することができます。ハムスターの場合は火葬後骨だけでなく歯も残ります。しかし極小動物は骨が小さいため火葬が多少難しいです。
犬猫のように、火葬する際には生前の思い出の品や花や大好きだったおやつなども一緒に火葬することができます。
極小動物の火葬は以下の点に注意!
ハムスターを火葬する場合には一緒に入れたものの燃えカスがお骨にぶつかり、お骨が飛んでしまう場合があります。 また、写真などの紙製品を入れてしまうと白い燃えカスがお骨の上に被さり、お骨がわからなくなってしまうこともあるため業者の方へ相談するようにしましょう。 |
カメやイモリなどの爬虫類・両生類
爬虫類や両生類は寿命の長い種が多く、家族として長く暮らした分たくさんの思い出があります。そのため火葬を検討する人も珍しくありません。爬虫類や両生類も、他の動物と変わらず火葬することができます。また極小動物と違い、こちらは比較的遺骨を残しやすいです。
カメやイモリであっても、犬や猫と変わらず思い出の品を一緒に火葬することができます。その際も金属類やプラスチック類を入れないよう業者の方と相談しましょう。
金魚や熱帯魚などの魚類
これらの魚類も火葬することができます。お庭がないため埋められないなどの理由で魚類の火葬を行うご家庭も増えてきましたが、魚類は体が小さいため骨を綺麗に残すのは難しいとされています。
また、体の状態によっては火葬を行うことが難しい場合もあるため、業者に相談する必要があります。思い出の品とともに火葬することは可能ですが、ハムスターのように燃えカスがご遺体にぶつかってしまうことがあるため、添えるものや配置などを相談しながら決めるようにしましょう。
カブトムシなどの昆虫
近年では昆虫を火葬する人も増えてきています。昆虫ほどの小さなペットでも、公園などに埋めてしまえば不法投棄となります。自宅のお庭に埋める人も多くいましたが、マンションに住んでいるため埋められないなどの理由で火葬を選択する人もいます。
この場合、昆虫には骨がないためお骨上げをすることはできません。
昆虫の場合も思い出の品を一緒に火葬することができます。添えてよいものや配置などを業者の方へ相談しながら決めましょう。
まとめ
・亡くなった際に死亡届を提出する必要がある種類がある
・ペットとして飼っているのであれば火葬することはできる
・ペットの大きさにより値段が変わる火葬もあるため注意が必要
・爬虫類や両生類なども火葬することができる
・極小動物や昆虫も火葬することはできるが注意が必要なため
業者にきちんと相談する。
最愛のペットをどのように供養するのか、どのような準備がいるのかを知ることが大切です。