ペットは人間よりも寿命が短いため、多くの場合は看取ってあげることになります。しかし、いざ大切なペットが死んでしまったら、何をどうすればいいのかわからないですよね。そこで、このコラムでは「ペットが死んだらやること」についてご紹介していきます。
大きく分けて「遺体の安置方法」「葬儀の種類/費用相場」「葬儀が終わってからすること」の3つについて解説していくので、順番に見ていきましょう。このコラムがペットをなくした方の道しるべになれば幸いです。
目次
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ペットが死んだら……まずは遺体を安置する【犬・猫・小動物】
ペットが死んだら、大切な遺体を傷つけないために遺体の安置をしてあげましょう。ここでは、おもに犬や猫の遺体を安置する手順についてご紹介していきます。うさぎやハムスターなどについては、こちらの記事を参考にしてみてください。
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【1】死後硬直までに遺体の形を整える
生き物は死んでしまうと、数十分~数時間ほどで身体の筋肉が固まる死後硬直という現象が発生します。犬や猫などの場合、脚や胴が伸びた状態で死後硬直をおこしてしまうと、棺に納めづらくなってしまいます。
この状態で無理にペットを棺に入れようとすると、遺体を傷つけてしまいかねません。そのため、死後硬直がおこる前に身体を丸めた状態にして、納棺しやすい状態にしてあげてください。
また、ペットは死んだ後に目や口が開いたままの状態になることが多いです。目や口が開いた状態で硬直した遺体は見ていて心苦しく感じるかもしれないので、そっと閉じてあげることをおすすめします。
ペットの目を閉じる場合は指でゆっくりとまぶたを下ろしつつ、もう一方の指で目の下を軽く押し上げた状態で数分ほど待ちましょう。このときに力を入れすぎないように注意してください。口は布などをまいて閉じてあげるとよいでしょう。
【2】遺体を清める
遺体は湿気に弱いため、タオルなどで身体の表面の水分を拭きとってあげてください。また、ペットの遺体は死後硬直から数時間経過すると硬直が解けて、全身の筋肉がゆるみはじめます。
このときに身体から体液がでてきたり、糞や尿が漏れ出してしまったりすることがあるため、拭きとって遺体を清めてあげましょう。
【3】棺の準備をする
葬儀をおこなうまでの間、ペットの遺体を安置しておけるダンボールやペット用の棺を用意してあげましょう。また、中に敷くタオルや毛布、遺体の腐食を遅らせるための保冷剤やドライアイスなども併せて用意してあげてください。
【4】涼しい環境で安置する
棺にタオルや毛布を敷いてペットを納めたら、用意した保冷剤やドライアイスなどで棺内の温度を低い状態に保ってあげてください。また、遺体から体液がでることがあるためティッシュなどを一緒に入れてあげることをおすすめします。
棺にはこんなものを一緒に入れてあげましょう
タオルや毛布以外にも、副葬品としてご飯や花などを入れてあげましょう。副葬品を一緒に入れてあげることで、大切なペットが喜ぶだけでなく、ご自身の気持ちの整理をつけるきっかけになるかもしれません。
副葬品を入れる際に「ペットが好きだったぬいぐるみやおもちゃを一緒に入れてあげたい」という方もいるかもしれません。しかし、業者によって金属やプラスチック類の火葬が可能かどうかが異なるので、事前に確認をとるようにしてください。
安置できる日数の目安
ペットの死に向き合うというのはとても難しいことです。すぐに葬儀をおこなう気分になれないかもしれません。しかし、遺体は時間が経過するにつれて腐食が進行してしまいます。そのため、大切なペットの遺体を傷めてしまわないように、なるべく腐食が始まる前までに葬儀をおこなってあげましょう。
腐食が始まるまでの期間は、遺体の状況や周辺の湿度と温度によって大きく異なりますが夏は1~2日、冬は2~3日が目安です。遺体の管理方法によってはもう少し腐食を遅らせることも可能ですが、できるだけ早いうちに葬儀をおこなうことをおすすめします。
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安置ができたら葬儀の手配を
ペットが死んだら遺体を安置してあげて、なるべく早いうちに葬儀をおこないましょう。ここではペットの葬儀をおこなえる場所や、業者に依頼した場合の費用と注意点などについてご紹介していきます。
ペットの葬儀はどこでできる?
ペットの葬儀をおこなう場合は、大きく分けて「土葬」と「火葬」の2パターンがあります。
【火葬】
多くの方は、ペットが死んだら火葬をして供養します。ペットの遺体を自分で火葬すると法律に違反してしまうおそれがあるため、自治体またはペット葬儀業者に依頼しましょう。
【土葬】
土葬は自分でおこなえる供養方法ですが、私有地以外に遺体を埋めてしまうと違法となってしまうため注意が必要です。また、地中に埋めた遺体から腐臭が発生したり、虫が湧いたりして近隣トラブルになるケースも見受けられます。
ペットの火葬方法は大きく分けて2種類
ペットの葬儀は火葬が主流ですが、火葬には大きく分けて「合同火葬」と「個別火葬」の2種類があります。それぞれ特徴が異なるので見ていきましょう。
≪合同火葬≫
ほかのペットと一緒にまとめて遺体を火葬する方法です。自治体に火葬を依頼する場合は、この火葬方法であることが多いです。コストが安い火葬方法ですが、基本的に立ち会いなどをおこなえない上に、ほかのペットのものと混ざってしまうので遺骨を返却してもらうことができません。
≪個別火葬≫
ペット一匹一匹を個別で火葬する方法です。合同火葬に比べてコストが高い火葬方法ですが、立ち会いをおこなえたり、遺骨を受け取れたりなどのメリットがあります。そのため、ペットをしっかり供養してあげたい方におすすめです。
費用は火葬方法・ペットの大きさで変化する
ペット葬儀業者に火葬するとなると、どれくらいの費用がかかるか気になってくると思います。ペットの火葬費用はおもに「火葬方法(合同火葬/個別火葬)」と「ペットの大きさ」によって変動します。ここでは、いくつか費用の相場を紹介していくので参考にしてみてください。
●小動物(鳥やハムスターなど)
- 合同火葬:約5,000~1万5,000円
- 個別火葬:約1万5,000円~3万円
●小型(猫やウサギ、小型犬など)
- 合同火葬:約1~2万円
- 個別火葬:約2~4万円
●中型犬
- 合同火葬:約1~2万円
- 個別火葬:約2~5万円
●大型犬
- 合同火葬:約3~5万円
- 個別火葬:約4~6万円
業者によって火葬方法やペットの大きさごとの料金設定は異なるため、必ず確認をとるようにしましょう。
葬儀業者の探しかた
ペット葬儀業者は、インターネットで探すことができます。複数の葬儀業者を紹介しているサイトから、地域やサービス内容、費用を見比べつつ選ぶのがよいでしょう。弊社ではお客様のご要望に合わせた業者を紹介しているので、業者探しでお困りの際はお電話ください。
自治体でペット葬儀をおこないたい場合は、自治体のホームページで料金や必要なものなどを確認できる場合があります。
業者を選ぶ際に注意したいこと
ペット葬儀業者を選ぶ際は、火葬費用の詳細を確認しましょう。業者によっては火葬費用とは別に追加料金が発生するというケースもあり、実際に葬儀をおこなったら想定より費用が高かったということがあります。
また、プランの内容にも注意です。業者によっては、火葬のプランに遺骨の供養が含まれている場合とそうでない場合があります。納骨が含まれていないプランで、ペット霊園などでの納骨を希望する場合は追加料金が発生します。
葬儀が終わってから支払いでトラブルにならないようにするためにも、事前に見積りをとってもらうようにしましょう。
また、ペット葬儀業者の中には残念ながらあまり評価のよくないものもあります。大切なペットの葬儀を失敗させないためにも、業者を選ぶ際は口コミなどを参考にすることもおすすめします。
ペット葬儀に関するよくある疑問
ペットの葬儀は人間のものと勝手が違うため、疑問点がいくつかあるかもしれません。そこで、ここではペット葬儀に関するよくある疑問を3つほどピックアップして紹介していきます。
・会社でお休みはとれる?
人間の場合は、企業にもよりますが「慶弔休暇」という、親族が亡くなった際に弔事をおこなうためにとれる休暇があります。しかし、ペットの場合は一般的にこのような休暇はありません。そのため、ペットの葬儀で休む必要がある場合は有給休暇を取得する必要があります。
・葬儀の服装・持ち物は?
ペット葬儀は人間の場合と異なり、基本的に定まったルールがありません。そのため、喪服を着用する方もいれば、私服でのぞむという方もいます。また、持ち物に関してもとくにルールはありませんが、生前の写真や数珠を持ち込む方もいるようです。
・形見として毛などをとっておいても大丈夫?
ペットが死んだら生きていた証として毛や爪、羽などをとっておくという方は意外と多いので問題はありません。しかし、火葬をする前までにとっておかないと、燃えてなくなってしまうため注意しましょう。
ペット葬儀に関する疑問や不安は
大切なペットが亡くなってしまうのは、とても辛いことです。そのため、ペットを供養してあげるためだけでなく、自分の気持ちの整理をつけるためにも葬儀は絶対に成功させたいと思うかもしれません。
ペットの葬儀を成功させるためにも、疑問や不安点は可能な限り業者に相談して、納得いく業者やプラン選びをできるようにしましょう。弊社では、無料の窓口よりお客様からのご相談を受け付けています。
お客様の相談内容を元に、ご要望に見合った業者やプランなどを紹介していますので、業者選びの際はぜひともご活用ください。
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葬儀が終わってからすること
ここではペットの葬儀後にする、「遺骨の供養方法」「死亡届の提出」「ペット保険への連絡」についてご紹介していきます。またペットロスについても解説しているので、葬儀が終わってこれからどうすればよいのかわからない、という方は参考にしてみてください。
お骨の供養
個別火葬でペットを供養した場合は、葬儀後に遺骨を返却されるケースがあります。しかし、遺骨を返されてもどのように供養すればいいのかわからないという方もいるかもしれません。遺骨の供養方法には「納骨」「自宅供養」「散骨」などがありますので、順番に見ていきましょう。
【納骨】
料金を支払って、ペット霊園や納骨堂などに遺骨を預けて供養してもらう方法です。ペット霊園や納骨堂の利用料金は施設によって大きく異なるので、ホームページなどで確認をしながら見比べるといいかもしれません。また、葬儀業者によっては火葬プランの中にペット霊園や納骨堂への納骨が含まれている場合もあります。
【自宅供養】
自宅に遺骨を置いておいて、手元で供養する方法です。自宅供養にはいくつか方法があり、庭に遺骨を埋めたり、ペット用の仏壇を用意したり、故人の仏壇に骨壺を置いたりして供養するなどのパターンがあります。
遺骨は湿気に弱くてカビが発生しやすいため、自宅内で供養をする場合は骨壺内に乾燥材を入れるなどの対策をとりましょう。
【散骨】
ペットの遺骨を粉状にし、庭や海などにまいて供養する方法です。遺骨を粉状にするためには、粉骨をする必要があります。業者によっては粉骨をおこなってくれるケースもあるため、自分でペットの遺骨を砕くのは気が引けるという場合は相談してみてください。
メモリアルグッズという形の供養も
近年ではペットの遺骨を粉骨して、遺骨アクセサリーに入れて身に着けるという供養方法もあります。アクセサリーであれば遺骨の持ち運びもしやすいため、ペットの死後もその存在を身近に感じていたいという方におすすめの供養方法です。
犬の場合は自治体に届出が必要
飼っていた犬が死んでしまった場合は、狂犬病予防法に基づいて死亡届を出す必要があります。出さなかった場合は20万円以下の罰金刑になるため、死後30日以内までに必ず自治体や役所へ死亡届を提出しましょう。
ペット保険会社への連絡
生前にペット保険に加入していた場合は、保険会社に連絡をとりましょう。保険は基本的に、会社側がペットの死亡を確認できた日にちに解約という扱いになります。
場合によっては、死亡診断書や葬儀の領収書などの「ペットが死亡したことを証明する書類」の提出を求められるケースがあるため用意しておきましょう。
ペットロスとの向き合いかた
大切なパートナーが突然いなくなってしまうと、悲しみのあまりにペットロスを引き起こしてしまう場合があります。ペットロスは個人差が激しいですが、一例をあげると次のような症状があります。
【ペットロスの症状】
- 情緒不安定
- 何事にも無関心/無感動になる
- だるさ/疲労感/無気力感
- 頭痛/発熱
- 吐き気/食欲不振
- 不眠
- 注意力散漫
ペットロスと向き合いかた
ペットロスと向き合うためには、まずはペットの死を受け入れる必要があります。しかし、飼い主にとってはペットの死とは受け入れがたいものであるので、一人で乗り越えるのは困難を極めます。そのため、周りの人に協力してもらいつつ、自分のペースでペットの死を乗り越えていきましょう。
気持ちの整理をつけやすくしてペットロスの悲しみを少しでも和らげるためにも、葬儀は非常に大切な儀式です。大切なペットを納得のいく形でお見送りしてあげられるように、葬儀業者をしっかり見比べて自分の要望に合ったものを選びましょう。
弊社では24時間365日お客様からのお電話を受け付けているので、いつでもお気軽にご相談ください。