大事なペットが亡くなってしまったら…あなたはどうしますか?
大切な家族で、命あるペットとはいつか別れが来てしまうものですが、それは魚であっても同じです。
ペットといえば犬や猫が思い浮かびやすいですが、昔から愛され続けている金魚をはじめ、庭先の池で鯉を泳がせていたり、アクアリウムでグッピーやネオンテトラなどの小型熱帯魚を飼っていたり、場合によってはアロアナやガー、ピラルクといった肉食魚を鑑賞している方もいるのではないでしょうか?
そのように、大切に育てていた魚が死んでしまったとき、供養すべきか否かで悩んでしまう方も多いはずです。ある日突然死んでしまうことも多い魚の供養は、どのような方法があるのでしょうか。
今回は「魚の供養の方法」にフォーカスをあててご紹介いたします。魚でも葬儀を行えるのか、また、どのように弔ってあげればよいのかについて知っておき、突然のお別れに対して備えておくとよいでしょう。
どんな供養手段が納得できる?
魚が死んでしまったとき、供養する手段は主に3種類です。それぞれ方法が異なるため、どのような葬儀があるのかその内容を知ってみましょう。
葬儀は、なくなってしまった魚を弔うだけではありません。飼い主が、きっちりお別れをして、悲しみにとらわれないようにする意味もあります。そのため、納得のできる方法で見送ってあげることが重要になります。
魚の死骸は、水につけたままだと皮膚がふやけたり水カビが繁殖して白く濁ったりします。また、ほかの魚と一緒に飼っている場合は死骸を食べてしまったり、同じ水槽にいるため病気が移ってしまうことも考えられます。 いずれの供養を行う場合でも、水槽から別の場所に移してあげる方がよいでしょう。
自宅で供養する
まず、魚の供養として思いつくのがこの方法です。自宅で供養する場合、主に以下の方法があります。
- 土葬
- 火葬
土葬は、おそらく多くの人が経験したことがある供養方法です。亡くなった魚をお庭や植木鉢などといった場所の土に埋めてあげる方法です。
もっとも費用も掛からないうえ、自然に返してあげることができる方法です。魚を飼ったことがある人ならば、経験したことがあるかもしれません。
火葬は、亡くなった魚を焚いてお骨にした後、埋めてあげる方法になります。
火葬を行うことで、お骨だけを埋めることができます。そのため、周囲への環境の影響が少なくて済みます。
また大型魚を土葬する場合、大きさに比例して「土を掘る範囲」が大きくなります。火葬をすることで省スペースでも弔いやすくなるので、大型魚ほど選ばれやすい葬儀方法といえます。
自宅でお見送りしてあげる場合、自分でグッズを用意する必要があります。現在ではペット葬儀の需要もあがり、インターネットなどでペット用の骨壺などの葬儀用品が販売されています。
業者に依頼して供養する
ペットの魚がなくなった場合、きちんとした葬儀をあげることもできます。葬儀は犬や猫と同じように葬儀会社に依頼して行ってもらうことができるでしょう。以前では犬や猫など比較的大きめの動物のみを取り扱う業者が多かったのですが、近年では、ハムスターや小鳥、両生類など小さなペットのお葬式も取り扱ってもらえるようになりつつあります。
飼っている魚が大型魚の場合はともかく、アクアリウムなどで小型の魚をたくさん飼っている場合、1匹1匹の供養は費用面から考えても現実的ではないかもしれません。
また、大型の魚の場合、はく製にして大切に飾ったり、薬剤につけて保存する方法も選ばれることがあります。
供養とはやや異なってしまううえ、人によっては嫌悪感を抱くかもしれません。しかし、いつでも身近に感じられるうえ、忘れないようにするという意味ではよいといえます。
自力でも行えるものですが、大きい魚ほど素人と業者の仕上がりに差が出てしまいます。大切なペットなので、業者に依頼を行った方がよいでしょう。
お墓で供養する
ペット専用の霊園もあります。一般的なお墓が建てられたタイプや、棚に置くタイプ、ロッカーのように個別に仕切られているタイプなど、場所によって様々です。霊園によって費用はもちろん形式も異なるので、事前の下見と、利用者の状態など、さまざまな観点から慎重に選びましょう。
人とペットを同じお墓で供養することも可能です。専用の霊園ならば、同じお墓に飼い主とペットが一緒に眠ることができます。共葬墓地は近年主需要の高まりが増えてきており、墓地の倍率が非常に高くなっています。また、共葬墓地によって条件や土地の広さなど異なってきますので、慎重に選んで決めていく必要があります。
自分で供養する場合に気をつけたいこと
自分で供養を行う場合、「周囲への影響」に注意を払うべきです。
魚を埋葬して弔う方は多いかと思いますが、そのまま魚を埋めてしまうと土壌に影響を与えてしまう可能性があります。
魚が死んでしまう原因は主に水温と水質、そして病気です。水質汚染や病気によって死んでしまった魚は、体内に細菌や毒素を保持している可能性があります。その魚を土に埋めることで、土に影響を与え、周囲に育っている植物や死骸を食べた微生物、動物に何らかの影響を与えてしまう可能性があるのです。
そのため、環境や周囲への影響を考えるならば、火葬をしてから土葬を行うほうが望ましいでしょう。
また、火葬をする際が、周囲へ火の気や煙がいかないような配慮をする必要があります。近隣住民とのトラブルになってしまうことも考えられますので、気をつけるようにしましょう。
葬儀プランを依頼する場合の流れと費用
魚の葬儀を行う場合、基本的に犬や猫といったペット同様の流れとなります。そのため、葬儀を行った場合にかかる費用がほかの動物と同程度かかるということを知っておきましょう。ここでは個別火葬の場合の流れをご紹介します。
- 移動できる火葬車両でご自宅まで訪問
- 亡くなったペットとお別れをする
- 火葬
ペットの葬儀の場合、お別れまでは共通ですが、その後「合同埋葬か返骨か」「お骨上げするかどうか」「立ち合いは必要か」などで少々変化します。
なくなったペットのお骨を返してもらう場合、骨壺やお骨袋を用意する必要があるのでやや費用が高くなります。
また、ご自宅でお骨を管理するのが難しい場合は、永代供養を行ったり、パウダー状にして土や海に散布する方法もあります。 自身のペットにあった方法で弔ってあげましょう。
業者の選び方
業者を選ぶ場合、何点かポイントがあります。依頼してから後悔しないためにも、慎重に探すようにしましょう。
- 誠実な業者かどうか
- 過去の実績はきちんとあるか
- 価格が不自然に安価・高価ではないか
ペット葬儀に対して、しっかりとした知識があるかどうかは非常に大切です。ペットをなくしてしまった方にとって、大切な家族を失ったのも同然のため、安心して預けることができる業者を選ぶ必要があります。
魚の葬儀はイヌやネコとは異なり認知度が低いため、実績が少ない業者も多いです。そのため、過去の実績はどのようになっているか確認をしてから依頼するとよいでしょう。
また、費用が極端に安すぎる、高すぎるのもよくないです。費用が安価であればあるほど飼い主の負担は減りますが、プランが間違っていたり、納得のいかない内容であれば、葬儀後もずっと後悔し続けることになります。そのため、業者を選ぶ際はこの3つに注目して託せる業者を探しましょう。
まとめ
飼い主にとってペットは、かけがえのない存在です。身近な金魚でさえ10年単位、コイは100年と、なかには大型の陸上動物と引けを取らない寿命のものもいます。他の動物以上に魚類は繊細で、わずか1度変化しただけで死んでしまうこともあります。もしものときは、お別れと感謝を述べて、丁寧に送ってあげましょう。
魚を供養する方法は、主に自分で行うか、業者に任せるか、またはお墓に弔うかになります。自分で送ってあげる場合は費用が安価で済みますが、間違った方法を行ってしまうと、土壌汚染や周囲の方へ迷惑をかけてしまいかねないので気をつける必要があります。
業者に依頼をしたり、お墓に弔う場合は、費用がかかりますが、自分で行う以上に丁重に葬ることができます。大切に飼っていた魚とのお別れだからこそ、自分にあった方法で送ってあげましょう。