ペットが亡くなってしまったときは、とても悲しいものです。愛情たっぷりに接してきたからこそ、亡くなってしばらくは日常生活を送ることが困難になっても不思議ではありません。しかし、大切に育てていたからこそ、やらなければならないことがあります。火葬や埋葬といった方法で、大切なペットと最後のお別れをすることです。
埋葬は、自己所有の土地でなければおこなうことができないため、火葬が一般的とされています。近頃は自宅前や希望する場所までペット火葬車が来てくれて、荼毘(だび)にふすことが可能です。移動火葬車のおかげで、好きな場所からペットを旅立たせることができるのです。ペットとの大切な思い出の場所でお別れをする、ということもできる場合があります。
このコラムでは、移動火葬車を利用するメリットや信頼できる業者選びのポイントについてご紹介します。最後までしっかりと送り出すのということも、飼い主としての役割です。愛するペットの最後について、ここでしっかりと考えてみてください。
ペット火葬車の特徴とメリット
従来ならペットが亡くなると、斎場に依頼するのが一般的でした。しかし近年では、ペットの遺体をペット火葬車によって自宅前で火葬することができるようになりました。
自宅前で火葬することができると、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここからは、移動火葬車の特徴と利用するメリットについてご紹介します。
ペットと一緒に過ごした場所で火葬をおこなえる「移動火葬車」
移動火葬車とは、車に火葬炉を乗せた車のことです。依頼すると、自宅や希望した場所まで来てくれて、その場で荼毘にふします。
以前は、たとえば大きな犬が亡くなってしまったときなどに、遺体を棺に入れて斎場まで運ぶという行為が、飼い主にとって大きな負担でした。高齢の飼い主や車を所有していない飼い主もいたため、斎場まで遺体とともに行くこと自体が大変だったのです。
しかし、移動火葬車を依頼すれば、指定した場所まで来てくれるので、斎場に連れて行く必要がありません。そのため、飼い主の負担を大きく軽減することができるのです。
移動火葬車の依頼から火葬までは、次のようにおこないます。
1.火葬を依頼する
移動火葬車が来る場所や日時を指定します。業者によっては、いくつかのプランがあり、依頼するプランの決定からおこなう場合があります。火葬まで、遺体は自宅で安置をします。
《遺体の安置方法》
ペットの火葬は、死後何日以内におこなわなければならないといった決まりはありません。
しかし、何日も安置しておくと、遺体は腐敗してしまいます。腐敗を遅らすためには、室温を下げ、体に保冷剤やドライアイスを置いて冷やすとよいです。
保冷剤よりもドライアイスを使用するほうが、安置できる時間が長くなります。保冷剤を使用した場合は、夏なら1~2日、冬なら4日程度安置可能です。ドライアイスを使用した場合は、夏なら6日まで、冬なら10日程度安置できます。
ただし、これらの時間は、ペットの状態や大きさ、安置場所の日当たりや室温など環境によって大きく違ってきます。そのため、ペットが亡くなった場合は、可能な限り早く火葬をおこなうことがよいでしょう。
2.火葬当日、指定された場所で火葬する
火葬にかかる時間は、ペットの大きさによって大きく違います。一般的な時間の目安は、次のとおりです。
- リスなどの手のひらサイズのペット:およそ30分
- 3kgまでの犬や猫:およそ60分
- 3~10kgまでの犬や猫:およそ90分
- 10~25kgまでの犬:およそ120分
- 25kgを超える犬:およそ180分
火葬場の炉と移動火葬車の炉を比べると、大きさや火力が違うため、上記の時間より長くかかってしまうことがあります。
大切なお見送りにペット火葬車を使うメリット
火葬車を利用するメリットは、ふたつあります。これらのメリットについてご紹介します。
1.遺体を移動させなくてもよい
ペットが大型犬である場合は、火葬場まで運ぶことは重労働になります。また、飼い主が高齢であったり、自家用車を所有していなかったりする場合は、交通手段から考えなければなりません。しかし、火葬車が自宅や指定する場所まで来てくれるのであれば、これらの負担がなくなります。
2.ともに過ごした家から旅立てる
飼い主には、ともに過ごした家から旅立たせたいと考えている方も多くいます。ペット火葬車であれば、最後まで多くの時間をともに過ごした自宅で、荼毘にふすことができます。
ペットの火葬はどんな業者に任せれば安心?
たとえ亡くなったあとであっても、最後まで丁寧に扱ってほしいと思うのは当然のことです。しかし業者によっては、トラブルになってしまうことがあります。
ただでさえ愛するペットが亡くなり心を痛めているのに、トラブルに巻き込まれるのは、耐えがたいことです。そのため、トラブルを回避するには、次のようなことに注意しましょう。
ペット葬儀のトラブルって?
ペット葬儀には、悪質な業者もありトラブルになってしまうこともあります。ペット葬儀でのトラブルには次のようなものがあります。
- 法外な追加料金を請求された
- 業者の対応が不誠実
- 火葬後にお骨がきちんと残っていない
あとから後悔しないためにも、依頼する業者はしっかりと選びましょう。
よりよいペット火葬業者を選ぶポイント
多くの業者から自身にあったよい業者を選ぶには、判断基準とすべきいくつかのポイントがあります。以下でご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ホームページがしっかりしている
料金や業者の所在地、代表者の名前、連絡先が記載されている業者を選びましょう。
親切な対応であるか
わからないことがあれば、どんな些細なことであっても、電話をかけて質問してみましょう。ひとつひとつ、納得いくまで丁寧に説明してくれる業者は、信頼がおけます。応対時の言葉遣いも重要なポイントです。
知り合いに聞く
実際に利用した人がいるなら、聞いてみましょう。第三者の口コミより、知り合いからの意見のほうがはるかに信頼度の高い情報です。
また、霊園があるか、納骨堂があるかについて確認しておくと、葬儀後のお骨をどうするかといったことも検討することができます。
どのペット火葬業者に依頼しようかお悩みなら……
業者を自分で選ぶことに不安があるという方は、ぜひ弊社『ペット葬儀110番』までご連絡ください。心を痛めていらっしゃるみなさまに寄り添った対応をモットーにしておりますので、どのような些細なご不安であっても、しっかりと解消されるまでお話を聞かせていただきます。24時間365日、いつでも対応いたしますので、一度お電話ください。
大切なペットを火葬したあとの選択肢
大切なペットとのお別れは、火葬についてだけ理解すればよいわけではありません。火葬したあとに、遺骨をどう供養するかというのも考える必要があります。そのため、ここでは供養について、代表的なものをご紹介します。
自宅で供養する
ペットの遺骨を自宅で供養することを「手元供養(てもとくよう)」といいます。手元供養をすることで、いつまでもペットと一緒に過ごすことができます。手元供養をするために準備するものやポイントについて、以下でご紹介します。
《準備するもの》
仏壇(※遺影を置いたりお花を飾ったりするための台でもよい)、遺影、お水、お花、ろうそくたて、お線香などです。これらはぜったいに必要というわけではありません。どこまでおこなうかは飼い主の考え次第です。
《骨壺を選ぶポイント》
骨壺のサイズが小さい、入り口が小さい場合は、遺骨を細かく砕く「粉骨(ふんこつ)」が必要です。骨壺を選ぶときのポイントは、粉骨が必要であるかということです。
粉骨は業者に依頼することができます。粉骨費用は、ペットの体の大きさ、準備する骨壺の大きさによって違います。骨壺は、ネットショップで購入することができます。
《遺骨を保管するうえで注意すべきこと》
日本は、高温多湿であるため、遺骨にカビが発生してしまうことがあります。カビが発生しないように、湿度や温度の変化が少ない場所で保管をしましょう。
また、定期的に骨壺のふたを開けて空気を入れ替えたり、除湿剤を入れたりするとよいでしょう。粉骨していないお骨は、1年に1度、天日干しすることをおすすめします。
埋葬する
自身の所有する土地であれば、遺骨を埋葬することができます。しかし、遺骨を埋葬した場合は、自然にかえるまで4年以上かかるといわれています。また、川や公園など公共の場所に埋葬することは、法律で禁じられているので注意しましょう。
《埋葬方法》
1.埋葬する場所を決める
いつも遊んでいた場所や室内からいつでも眺めることができる場所がおすすめです。
2.土を掘る
遺骨の量によって穴の大きさは違ってきます。しかし、深さのない浅い穴は、ほかの動物から掘り起こしされたしまう可能性があります。30センチ以上の深さまでは掘りましょう。
3.遺骨を掘った穴のなかに入れる
遺骨を骨壺に入れたまま埋葬すると、自然に戻るまでにかなりの時間がかかってしまうため、骨壺から遺骨を取り出して直接土の上に置きます。直接土に置くことに抵抗がある場合は、天然素材の布を敷いてから遺骨を置くとよいでしょう。
4.土をかぶせる
土をかぶせてあげたら、お花やお線香を供えてあげましょう。
散骨する
ペットの遺骨を散骨することは、法律上問題はありません。だからといって、どこに散骨してもよいというわけではありません。散骨には、周囲の方々への配慮が必要です。飼い主にとっては大切な家族であっても、ほかの方にとってはそうでない場合があります。そのため散骨する場所には配慮が必要です。
まとめ
ペットの火葬は、斎場まで行くことなく自宅前や希望する場所まで来てくれるペット火葬車がおすすめです。生前の思い出のある場所や自宅前など、旅立つ場所を選ぶことができるからです。火葬後の遺骨は、手元供養や埋葬、散骨をおこなうとよいでしょう。
ペット火葬を依頼するなら、信頼できる業者を選ぶ必要があります。業者選びを間違ってしまうと法外な料金を請求されたり、火葬後のお骨が残らなかったりするトラブルに巻き込まれてしまうことがあるからです。
もし業者選びに迷ったら、まずは弊社にご相談ください。ペット葬儀専門の相談員が丁寧に対応させていただきます。