ペットを飼っている方にとっては、ペットは家族のような存在です。もしペットが亡くなってしまったら、人間が亡くなったときと同じように、きちんと供養してあげたいと思うでしょう。
そこで今回は、大切なペットが亡くなってしまった場合、どのように供養するべきかについてまとめてみました。
「ペットの遺骨を綺麗に残すにはどうすればよいのか?」「ペットの遺骨はどのように供養したらよいのか?」などについてご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
大切なペットが亡くなってから遺骨を持ち帰るまでの流れ
まずは、ペットが亡くなってから遺骨を持ち帰るまでの、一般的な流れをご紹介していきたいと思います。もちろん、飼い主の考え方や利用するペット葬儀業者のプランによって、この流れは変わってくることもあります。
1.ペット葬儀業者へ電話する
ペットが亡くなってしまったら、なるべく家族全員で看取ってあげるようにしましょう。ひとりひとり、お別れの言葉を告げます。人間と同様に、動物は亡くなると体液が出てきてしまうことがありますので、布などで身体を包んであげるとよいかもしれません。
ひと通りお別れのあいさつが済んだら、今度はペット葬儀をおこなってくれる業者などに連絡をします。ペットが亡くなると、動揺してしまって何にも手がつかなくなってしまう方も多いかもしれません。しかし、遺体をそのままにしておくことはできませんので、なるべく早くペットの火葬に対応している葬儀業者に電話をかけましょう。
ペット葬儀業者はたくさんありますので、なるべく評判のよさそうなところを選ぶのがポイントです。とっさに決められない、という性格の方は、あらかじめ複数社目星をつけておくとよいかもしれません。ほかの方のペットと合同で火葬をおこなう業者もあれば、単独で火葬してくれる業者もありますので、自分の希望に合った業者を探しておきましょう。
2.お葬式をおこなう
ペット葬儀業者に電話をかけたら、火葬の日時を予約します。別れが名残惜しいかもしれませんが、夏場などは特に腐敗が進みやすいため、なるべく早めの日程にしてあげたほうが綺麗な身体のまま火葬してあげることができます。ペットの火葬にかかる時間は、だいたい数十分~1時間くらいとなることが多いようです。
なおペット葬儀業者の用意しているプランにもよりますが、家でお葬式をしたい場合は、火葬場に移動する前に数十分程度、自宅でお別れ会をおこなうことになります。
また自宅でお別れ会をしない場合は、火葬する場所でそのままお葬式ができるプランもあります。ペット葬儀業者に、どのようなプランがあるのかを聞いてみるとよいでしょう。
3.遺骨を骨壺に納める
遺体の火葬が完了したら、ペット葬儀業者の指示に従って、骨壺に遺骨を納めていきます。骨壺への入れ方は、基本的に人間のときと同様に、親族同士がお箸で遺骨を渡し合いながらおこなうことが多いようです。
4.遺骨の供養先を決める
骨壺に入れた遺骨は、飼い主の選択によってどのように供養するのかを決めることができます。家に一緒に帰りたい場合は、持ち帰ることもできますし、お墓に埋葬してほしい場合は、合同慰霊碑に合祀したり、納骨堂に安置してもらうこともできます。供養のバリエーションに関しては、この記事の後半で詳しくご紹介していきたいと思います。
ペットの遺骨を綺麗に残すためには
ペットの遺骨を納骨堂などに納めた場合は、適切な気温・湿度で管理をおこなってくれますが、自宅に持ち帰る場合は、自分で適切な管理をおこなう必要があります。「大切なペットの遺骨がカビてしまった!」なんてことになったら大変ですよね。ここでは、ペットの遺骨を自宅で保管する際のポイントをご紹介します。
湿度の低い場所を定位置にする
まず一番重要なのが、遺骨を湿気から守る、ということです。遺骨が湿気にさらされると、カビや微生物などが発生しやすくなってしまいますので、骨壺を安置する場所はなるべく湿度の低い場所を選ぶようにしましょう。
骨壺は乾燥剤などを入れたうえで、しっかりと密閉させる
100円ショップなどでも売っている、シリカゲルなどの乾燥剤を骨壺に入れると、湿気を吸い取ってくれるため便利です。また、乾燥剤を入れたあとは、外部から湿気が入ってこないように、骨壺を密閉させたほうがよいでしょう。フタを閉めたら、テープなどで隙間を塞ぐとよいかもしれません。
ペットの遺骨はどうしたらいい?火葬した後の供養方法
ペットが亡くなった後、火葬のタイミングと一緒に決めなければならないことがあります。それは、供養の方法です。ここからは、ペットの供養の方法にはどのような選択肢があるのかをご紹介していきたいと思います。
ペット霊園で埋葬する
供養方法として最近人気なのが、ペット霊園などで埋葬してもらうという方法です。ペット霊園にはさまざまなものがあり、合同慰霊碑に合祀することもできますし、納骨堂に安置してもらうこともできます。ペット霊園は適切に遺骨を管理してくれますので、安心して預けることができるのも魅力です。
ただし、ペット霊園に遺骨の安置をお願いする場合、霊園の使用料が必要となります。墓石なども建てたいという場合はさらに費用がかかることになりますので、ある程度お金に余裕があったほうがよいでしょう。
散骨にして保管する
「埋葬できるような庭がない」「お散歩が好きな子だったから、家の外に埋葬してあげたい」など、さまざまな理由で散骨を望む方もいるでしょう。海などに散骨することに関して、法律上明確に制限はされていませんので、常識の範囲内であれば散骨も可能です。ただし、誰かの所有地や明らかにマナー違反となるような場所には散骨しないように注意しましょう。
手元供養でそばに置く
「亡くなった後も、そばにいたい」という場合は、自宅に遺骨を置いておくことも可能です。これを「手元供養」などといったりもします。
基本的に、ペットの遺骨を自宅に保管しておくことに関して、法律上なんら制限はありませんので、室内に遺影と一緒に飾っておくこともできますし、仏壇のような場所を作ってそこへ安置することもできます。
また、戸建てにお住まいの場合は、自宅の庭にお墓を作ることも可能です。ペット用の墓石なども販売されていますので、こういったものを購入して、埋葬した場所に置いてあげてもよいかもしれません。
ペットの遺骨を手元供養するには
前述のとおり、ペットの手元供養に関して、法律上の制限などはありません。ペットの尊厳を傷つけない範囲であれば、飼い主の望む形で供養することができます。ここでは、よくある手元供養にはどのようなものがあるのかをご紹介します。
骨壷に保管する
一番オーソドックスな手元供養の方法としては、部屋の一角に仏壇のようなスペースを確保し、そこに遺骨を骨壺に入れた状態で保管するというのがあります。お気に入りの写真を遺影として飾ったり、お花などをお供えしておくことが多いようです。気が付いたときにすぐに手を合わせることができ、頻繁に亡くなったペットのことを思い出してあげることができるのも魅力です。
なおペットを骨壺のまま部屋に保管しておくことについて、宗教的に何かよくない意味があるという話はほとんど聞きません。人間の場合は宗教によっていろいろな規定がありますが、ペットに関してそういった取り決めがあることはまれですので、安心して手元に置いておくことができます。
ペンダントにする
少し変わった手元供養の仕方として最近増えつつあるのが、「遺骨をペンダントにする」というものです。作り方は簡単で、少量の遺骨をカプセル状になった専用のペンダントの中に入れて作ります。専用のペンダントは、中の遺骨が傷まないように、防水仕様になっていることが多いです。
「肌身離さずにいたい」「いつでも側にいてほしい」などと思っている飼い主に人気の供養方法のようです。
まとめ
さて今回は、「ペットの遺骨を綺麗に残すにはどうすればよいのか?」「ペットの遺骨はどのように供養したらよいのか?」などについてご紹介してきました。
「ペットが死んだ後のことなんて考えたくない!」という方もいるかもしれませんが、万が一のときのために、事前に準備しておくことは大切です。
あらかじめペット葬儀業者に目星をつけておけば、いざというときに、もっともよいと思える業者に葬儀をお願いできるからです。逆に、ペット葬儀業者に目星をつけておかないと、あまり信用できないような業者にお願いせざるを得ない事態になってしまうかもしれません。
大切なペットの葬儀は、親身になって考えてくれる業者を選びたいですよね。ぜひこの記事を参考に、「もしペットが亡くなったらどんな葬儀をするか?」「どうやって供養するか?」「どんな葬儀業者を選ぶか?」などについて考えてみてくださいね。