少子化や核家族の増加で、ペットを飼う家庭が増えたといいますが、近年はペットも多様化してきました。犬猫以外にも、ハムスターやフェレットなどの小動物、小鳥など飼う方が目立ってきたように思います。
ペットショップでも様々な動物の取り扱いがあり、SNSでの微笑ましいペット自慢も犬猫だけではなく、幅広いですよね。どの子も家族同然に大事にされていると思いますので、いつか訪れるお別れも大切に、丁寧に行いたいと考えている方は多いでしょう。
犬や猫の葬儀はよく聞きますが、小動物や小鳥などのペット葬儀はどう行われるのでしょうか?「小さいけど、骨は残るの?」「お骨上げはできる?」と、疑問や心配を抱える方も多いと思います。今ページでは、犬猫以外のペット葬儀・ペット火葬、供養のあり方までご紹介いたします。
基本的に犬猫と流れは変わりません
火葬までに行っておくこと
ペットの種類に関わらず、葬儀の流れは同じところが多いようです。誰にとっても、ペットの大切さは変わりませんから当然とも言えます。
動物の種類によって、亡くなってから火葬まで飼い主の方がほどこす処置が違う場合もありますのでよく確認しましょう。一例に過ぎませんが、ハムスターやフェレットなどの小動物が亡くなって、火葬するまでに飼い主の方が行うべきことをまとめました。
1.目が開いた状態であれば、閉じてあげてください。時間が経過するとうまくいかない場合があります。体液や残った糞尿がある場合は拭き取りましょう。小さく切った脱脂綿やコットン、綿棒などで優しく拭ってあげてください。
2.ペットを入れるダンボールや、発泡スチロールをご用意ください。スーパーやコンビニなどから無料でもらってくることも可能なものですが、棺ですのできれいなものを用意してくださいね。使い捨ての保冷バッグなどを見るとわかりますが、発泡スチロールは保冷性が高いのでおすすめです。ペットが亡くなって最初に行わなければいけないことは、保冷です。
用意した箱に、小さなお布団を作ってあげて、その上にペットを寝かせてあげます。特に小さい動物の場合、タッパに入れて細菌が外に出ない・入らないようにすれば冷蔵庫に置いておくこともできるようです。
3.保冷剤やビニール袋に入れた氷を、ペットの身体の周りに置きます。お腹と背中を中心に冷やしましょう。
4.火葬までに時間がある場合はドライアイスなどを用意すると良いかもしれません。火葬まで最後の大切な時間をゆっくり過ごし、お花やおやつなどを添えてお通夜を済ませてください。生前お友達や家族が多かったペットであれば、お客様を招いて賑やかにしてあげるなど、お通夜にも工夫を凝らすと飼い主の方のお心も晴れるのではないかと思います。
火葬の選択も可能
ほどんどの場合、個別・立ち会いが可能のようですので、飼い主の方のお気持ちや状況に添って選択しましょう。「犬猫以外の動物だからペット葬儀は難しいのではないか」「個別葬儀など対応してもらえないのではないか」という心配はしなくて良さそうですね。
料金は?
何かと心配な価格のこと。ペットが亡くなったときにお金の心配や計算はしたくないでしょうが、しっかりと確認しておきましょう。ペットの種類によって、火葬料・骨上料なども違う場合があります。
手続きは?
ゴールデンハムスターやインコなどの小鳥、その他小動物の場合、犬が亡くなったときのように提出しなくてはいけない書類や手続きはありません。しかし飼育に許可のいる動物であった場合は、お住いの市町村に確認をとりましょう。
骨は残る?お骨上げはできる?
犬猫以外のペットの飼い主の方の中にももちろん「お骨上げをしたい」「遺骨をずっと持っていたい」という声があります。個別火葬を選んでも骨が残らなければ意味がないと思われる方も多いはずです。
お骨が残るのか、という問題はクリアしているところがほとんどです。近年のペット専用火葬炉は、細かく小さな骨や、別壷に納骨する方が多いと言われる喉仏まで、ほとんど残るものが多いです。安心してお骨上げ、遺骨の返却が希望できますね。
ただし、依頼前に一度電話などで確認しておきましょう。深い悲しみの中でこういったやりとりはとてもつらいように思いますが、火葬のあとにトラブルがあった場合、どうにもなりません。
みんな供養はどうしてる?
ペットの供養のあり方に関しても、種類によって変わることはほとんどありません。飼い主にとって、愛するペットの大切さは同じです。一般的にペットとして広く認識され、長く飼われてきた犬や猫も、小動物や小鳥も変わりませんよね。
ペット霊園にお墓を建てられる方や、生前にお友達がたくさんいたから・家族と一緒に暮らしていたからと共同墓地にお骨をおさめる方もいます。それぞれ初年度費用や年間共益費など料金にバラつきがありますので、確認しましょう。無理のないところを選ぶのが大切です。
最近はメモリアルグッズも種類が増え、充実してきましたので飼い主・亡くなったペットにとって最良の方法を選んでください。
極小動物、小動物専用のメモリアルグッズ、骨壷などの商品もたくさん販売されていますので是非探してみてください。ご自宅のお庭などの埋葬は極小動物であってもやめましょう。それなりの深い穴が必要ですし、場合によってはトラブルも起こってしまいます。
後悔を残さないことが大切
「あまりメジャーな動物ではないから」「対応してくれるペット葬儀会社を探す気力もないから」という方もいらっしゃると思いますが、ペット葬儀は亡くなったペットのためだけにあるものではなく、飼い主の方のこれからのためにあるものです。帰りや、後日に「ああしてあげれば良かった」「こうすれば良かった」という後悔があると、心の病気……ペットロスを招きます。
火葬のあと、供養をしたあと、ひとつでも後悔や心残りがあってはいけません。悲しみの中でもひとつひとつ丁寧に、自分にとって、ペットにとって一番の選択をしなければいけません。その時に誰かの力を頼りたい、相談にのってほしいという気持ちがあるかと思います。プロに相談すれば、自分では思いつかなかった選択肢や方法が広がるかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたか?誰にとっても大切で家族のような存在のペット。犬猫以外だからと心配することはほとんどなさそうです。
しかし、上でもたくさん書きましたがひとつひとつ選択を間違えると一生の傷にもなりかねません。ペットとの時間を素敵な思い出として残せるようにするために、心配なことや希望があれば依頼を行う前にしっかり伝え、不安を解消してから葬儀を行ってくださいね。